塗料ペンキの役割と硬化の基礎知識
塗料っていったいなんでしょう?

1:物の保護
塗料は物の表面に塗装すると丈夫な被膜になって物を保護し、この被膜を塗装といいます。
液体のプラスチックをイメージすると解りやすいかもしれません。鉄、アルミニウム、木材、コンクリート、セメントモルタル、プラスチック等の材料は素地のままでは腐食したり腐朽・分解して劣化損傷してしまい、放置していると構造物の破壊や環境悪化などの重大な問題につながる事になります。ところが、これら素材に塗料を塗装すると表面が保護される為物を何倍にも長持ちさせることが出来ます。また、塗料は補修・塗替えという比較的簡便な方法で長期に保護をすることができるのも特徴です。最近は超耐候性塗料や長期防食塗装システムの適用で、塗装後は、定期的な点検・補修をするだけで物を半永久的に保護することが出来いるようになりました。
2:物の美粧
周りの環境を美しく、生活を快適にするということは古代からの社会的に強いニーズです。
物の美粧はいろいろな手段で実現する事が出来ますが、塗料ほど豊かで多様な色彩・光沢、平滑性・立体的模様、表面の連続性など自在な仕上がり感が簡便な方法で得られる物は他にありません。また塗料はバラエティのある面白いデザイン効果を出すことが出来ます。建築物外壁の凹凸模様の吹付けタイル仕上、機械器具のハンマートン模様、自動車のメタリックカラーなどはその代表的なものです。年々新しい意匠が誕生しています。
3:特殊な性能の付与
塗料は、物の表面の撓能をいろいろに変えて物の価値を高めることができます。たとえば、電気・ 電子利用の機器・装置に電磁波遮蔽塗料を塗れば電磁波公害を防止し、高層ピル・橋梁・船舶・航空 施設などに電波吸収塗料を塗れば電波障害を解消します 。船舶・航空機・健築物・ 冷凍庫などに着水 固着防止塗料を塗れば雪氷除去作業の軽減と安全対策に寄与します。結露防止塗料は、病院・ホテル・ 浴室などの内部のほか、空気調整器の 熱交換器などにも適用されて、省エネルギー ・環境保全に、また、 光ファイパー用塗料は光学(通信)特性・機械的強度向上に寄与します。
その他、導電・磁性・太陽熱吸収・耐熱・赤外線反射・蛍光・光再帰反射・紫外線遮断・変色・ 防音
・制震・潤滑・ガラス飛散防止・防塵・防カビ・防虫・水中防汚・水産養殖・消臭・ ガス吸収などいろいろな機能を果す塗料がいろいろな所に使用されています。